<Vol.4 横浜市の動物愛護センター(1)からの続き>
FB本誌の054-056ページに掲載した、「横浜市の愛護センターは閉鎖的」という話。横浜市は、施設にいる犬を保護するために引き取ることはおろか、犬たちの情報すら流してくれないということだった。そして今、市内のある場所で「動物愛護センター(仮称)」なるものが建設中である。
(Gyoshin)
建築予定地の地図を頼りに、「箱」が建てられる予定地を探しに向かった。どの角度に行っても、森が邪魔して全貌が見えてこない。敷地面積が100万平方メートル(1km四方の正方形面積と同じ広さ)と書かれていた。東京ドーム21個分(この表現は分かりやすいのか……?)だ。おそらく、この森も施設の予定地に含まれるのだろう。
ここは施設の第2の入り口になるのか?
ようやく、新たに「建築計画のお知らせ」を見つけた。不法投棄を警告する立て札が横にある。迷わず先に進むと、たしかに不法投棄物が散乱している。まだ使えそうなタイヤも落ちている。土壌調査でもしたら危ない物が見つかりそうな雰囲気がある。さらに進むと、農地なのか森なのか良く分からないところに出てきた。その森も自然ではなく、植木として売られる木が多い印象をうける。造園業が盛んなだけに、木さえも捨てられた物なのだろうか。人間がモノを乱暴に捨てる場所が、「動物愛護センター」の建設地に選ばれているのは、何か、因縁めいたものを感じてしまう。
不法投棄物が固まって捨ててある。夜中に捨てにくる人がいるのだろうか。
足下に気をつけながら明るい方向に向かって歩くと、ようやく工事現場が見えてきた。が、残念ながら最初に見た所からそんなに離れてはいなかった。すぐ下に話を聞いた家が見える。次は、右手にかすかに見える工事車両を目指して進むことにした。
第3の「建築計画のお知らせ」を発見した。ここは重機が動いている音がするので重要な現場に間違いないだろう。「ここが建設予定地に違いない」と信じながら進むと、とてつもない量の産業廃棄物がある場所に着いた。得体の知れない液体がしみ出しているのが気になる。そして、そこに座っている猫も。飼われている猫なのか、野良なのか分からないが、産廃と不法投棄物が散らかるこの森でどのような生活を送っているのだろうか。
大量の産廃の先に、建設予定地がある。
界隈に住む猫だろうか。この猫も愛護センターに入ってしまうのかもしれない。
さらに、重機の音に近づいてみると、ようやく建設予定地に着いた。そこにはとてつもなく大きな土管が見える。全長40m、直径7mぐらいはあるだろうか。あれが何を意味するのかは分からない。工事関係者が近づいてきたので、「あの土管は何ですか?」と聞いてみたが、「危ないので出て行ってください」と一蹴された。
このまま、ここで彼らの話を聞いても無駄であろう。次は、看板に書いてあった建築主「横浜市健康福祉局」を訪ねてみようと思う。どんな施設なのか、何が目的なのかを聞こう。
(つづく)
ようやく見えた建設予定地の現場。